待機児童対策として区立公園4カ所を保育園に転用する計画を打ち出している杉並区は12日、久我山東原公園と向井公園に代わる遊び場を8月1日から開放すると発表しました。いずれも地元住民から公園維持を求める声が上がっていますが、区は同日から保育園建設に向けた工事に着手します。

 区によると、久我山東原公園の代替地は、同公園の約300メートル西にある京王電鉄の所有地約1,000平方メートル。京王井の頭線に面した空き地で、ここにも保育園の建設計画があるが具体化しておらず、区が1年単位で借り上げます。向井公園については、近接する区所有の空き地約600平方メートルを開放します。来年4月には、公園の約500メートル北西に球技スペースを整備する予定です。

 杉並区は5月、今年度当初の保育園整備計画を大幅に見直し、来春までに計約2,000人の定員増を図る方針を発表しました。短期間で整備できる区有地11カ所を選び、うち4カ所は公園でした。両公園とも敷地の約4割を保育園に転用します。

 地元住民らは、保育園の必要性に理解を示す一方で「子どもの遊び場や地域交流の場が失われる」として区に公園の維持を求めてきました。田中良区長は「待機児童対策は緊急性がある最優先の課題」と強調し「近隣に遊び場の代替地を用意する」と説明していました。久我山東原公園の存続を求める母親らで作る「久我山の子どもと地域を守る会」の宇田川美幸代表(47)は、「代替地は線路沿いで、安心して遊べるとは思えない。ずっと使えるかも分からず、公園の代わりにはならない」と話しています。